母は手負いの虎だった10

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死出の旅と思って高飛びした東南アジアで、

ジゴロの少年の里帰りを面倒見ることになり、

村に着いたら「おしん!」と呼ばれたところからです。

 

まず、座る間も無く小学校へ連行されました。

 

まー、かわいいかわいい!!

テンション上がる!

 

ちびっこたちが「おしーん!!」って叫びながら

わたしの周りを取り囲んで、

マイキー並みの構図で写真撮影ですwww

 

 

今の日本について一言!とか言われて。

 

子供達に「質問ある?」と聞いたら

 

「おしんみたいな暮らしなのか?

おしんとはかなり違く見えるけど??」

 

と言われ。。。

 

もー!w

どこまでおしん基準なの???w

 

あれ、すごい昔の日本の話でね、今、違うよ。

川で洗濯はしてないかな。

日本は全部が雪国ではないよー。

とかw

 

ちびっこたちとのお別れの時には、

全校生徒が道を作って拍手で送ってくれましたww

 

天皇陛下って大変だなぁ!!!

って心から敬服いたしました。

 

で、疲れ果ててますがその足で

村長のお宅にて宴です。

 

村人が大勢集まり、ご馳走が並んでる。。。。

 

申し訳なさしか湧いてきません。

真っ黒で、もじゃもじゃで、貧相な服で、絶望してて、死ぬ気。

そんな救いのない日本人が今、日本代表としてもてなされています。。。

 

鶏とか、豚とか、絞めてないよねっ?!まさか!

ほんとやめて、こんな奴のために動物の貴重な命つかわないで(涙)

 

と祈りましたが、時すでに遅く。。。

鶏さんが犠牲になっていました。。。

 

絞めてしまった以上は、綺麗に食べ尽くさないと。。

 

食欲なかったのですが、笑顔で食べきりました。

 

また記念撮影(号泣)

記録されるー。

この変な絵面がー。。

 

くったくたです。

涙の再会のはずが、

日本人初登場祭りになってしまいました。

 

しかも、日本人に見えない、

死出の旅の奴が代表として挨拶してしまいました。。。

 

すぐ帰るわけにもいかず、ホテルもなく。

ジゴロのご実家に泊まることになりました(号泣)

 

 

HALO あみ

 

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母は手負いの虎だった9

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母との生活に絶望し、父に呆れ果て、

死出の旅として東南アジアへ高飛びしたら、

ある少年の里帰りを面倒見ることになり、

ジャングルの奥地へ向かうところからの話です。

 

波止場での絶望的な子どもたちを見つめた後、

フェリーでスリだらけと警告され、

甲板へ上がった私です。

 

ベンチに座って海眺めてて。

それは美しい。

波止場の光景とのコントラストが残酷なほどの美しさ。

 

と。

 

隣に座るおばあさんがニコニコと話しかけてきます。

フルーツ差し出してきて、食べろと言っている。

 

いくら?

 

と聞くと、あげるっていう。

 

スリの親玉かもしれん。。。

 

でも、いいや、どうでもいい。

とりあえずレンタカー代は先に払ったし、

持ってるお金は少額だし腹に抱いているし。

 

もらったフルーツすごく美味しかった。

 

おばあさん、わたしが日本人だと知って、

マスオさん並みにのけぞってびっくりしてたw

 

ジゴロ君が心配して引き離そうとするんだけど、

大丈夫だよ、と静止w

 

結局、何も事件は起きずに到着しましたよ。

 

そこからが想像以上のジャングルでした。。。

ジャングルすぎて、緑に飲まれそうでしたよ。

 

ジャングル走ること4時間以上。

ようやく村について。

 

涙涙のジゴロ君と家族の再会!!

 

よかったね!いい親で!

 

うるうる見守る私に気づいた母。

なんか言ってる。興奮気味に。

 

ジゴロ君が「嫁か?って言ってるwww」と。。。

 

いやいやいやいやwww

息子さん根は純粋な良い子ですよ!

でも、わたしは日本人で嫁になる気はないんです!

ごめんなさい!

実は生きる気力もないんです!w

 

みたいな事をジゴロ君が通訳。

 

そうかー、、、とがっかりしたのもつかの間。

 

「おしん!!おしん!!!」

 

と村人コールが始まりまして。。。

 

おしんの人気はジャングルの果てまで届いてましたよ。

すごいね、おしん。びっくり。

 

その後、村に初の日本人きた!ってなって、

小学校へ招かれ、村長にもてなされ、祭りが始まったのでした。

 

 

つづく

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母は手負いの虎だった8

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なぜかジゴロの里帰りを面倒見ることになった所からです。

 

まずは車ごとフェリーに乗るため波止場に向かいました。

 

波止場近くで路肩に車を寄せて停車。

 

ジゴロ君が

 

「何があっても絶対窓は開けないで。」

 

と真面目な顔で言う。

 

了解して波止場に着くと。

 

目のない子ども。

足のない子ども。

手のない子ども。

やせ細った子ども。

身体中切り傷の痕だらけの子ども。

 

まるでゾンビ映画のワンシーンのように、

車にびっしり張り付いてきて窓を叩いている。

 

フルーツ買ってくれ!

腕輪を買ってくれ!

というもの売り。

お金くれ!と叫ぶ物乞い。

ただ見つめている子。

 

「ぜんぶ、親がやるんだ。お金をもらえるようにって。

その子どもをレンタルしてお金もらったりしてる。」

 

ハンドルを握るジゴロ君が静かにつぶやきました。

 

わたしはこの子たちを助けられない。事実。

 

ただ、絶対に忘れないでおこう、と誓いながら、

その子ども達の姿をしっかり見つめて、

シャッターをおろすようにまばたきをして焼き付けました。

 

それしかできない。

この子たちが確かにここで生きていたことを

覚えておくことしかできない。

 

彼らには選択肢がない。

ここにいるしかない。

 

とりあえず、生きているだけ。

 

君たちほどじゃないけれど、

その絶望は知ってるよ。

 

もう生まれ直さないと無理だよね。

この人生での回復なんて信じられないよね。

ただ、生きてるだけ。

ここにいるだけ。

 

でも何かが起きるかもしれない。って、

その希望さえ抱くのが余計残酷になる日々。

 

ただ、ここに彼らが生きていたその風景は覚えておこう。

 

フェリーに乗り込んで車を降りようとすると。

またしてもジゴロ君が

 

「親しげに話しかけてくるやつ、全員スリだからしゃべらないで」

 

と。。。

 

だんだん死出の旅らしくなってきました。

 

 

つづく

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母は手負いの虎だった7

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手負いの虎シリーズ7です。

 

母の暴力暴言、猟奇的行動に疲れ果て、

父の無鉄砲な突き放しと逃避っぷりに呆れ果てた私が、

死出の旅として東南アジアへたどり着いて、

ジゴロにボディガードしてもらった所からの続きです。

 

現地語と日本語ごちゃまぜの、

ルー大柴もびっくりな変なトークをしている私は、

現地の人並みに黒く日焼けしてて。

 

髪型はスパイラルパーマ(昔の電話のコードみたいなの)

服はその辺のすごい安いペラペラ

周りにはいつもジゴロ

屋台では現地民価格

屋台喫茶のマスターなんて

コーヒー無料でくれちゃったり

 

もう国籍不明ですw

 

なんかそれだけでもちょっと来た甲斐がありましたw

 

日本人女性の観光客が、わたしが日本人だとどこかで聞いて、

ある日相談があると訪ねてきました。

 

「こんな特徴のジゴロが

高級時計を持って行って返してくれない」

 

ここ来るのに高級時計してきた方もどうかと、、、

と思ったけど言わないでおいてあげて、

「その特徴からするとあの子だな」と見当をつけて尋ねてみまして。

 

「時計返しなよ。

ジゴロしか生きる方法がないなら、

女が喜んでプレゼントしてくれるくらいの

男になって、気持ちよくもらえよ。

盗むんだったら、もう二度と口聞かない。

きらいになる。」

 

って言ってみたら、返してくれましてね。

 

私は何をしてるんだろう。。。

 

そんなのが何件か起きて。

もうめんどくさくなっちゃって。

高飛び先でもうんざりしてきちゃってw

 

 

山でも篭ろうかな、、、と思い始めていた頃。

 

ある一人のジゴロが

 

「もう3年以上親に会っていない。

会いたいなぁ。。。」

 

と泣いてて。

 

聞けば遠いジャングルの中で。

 

まぁいいか。

近くは観光地だっていうしバックパッカー多いから

何かあるだろ、と思って。

 

「行ってみるか」

と言ったが早いか、

ジープ借りてきてw

 

5人一部屋のバックパッカーの宿に一泊を含む里帰りがスタート。

 

この後、かなりの光景を目の当たりにします。。

 

つづく

 

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母は手負いの虎だった6

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こんにちは!

 

手負いの虎シリーズ、

全部はとても書けないボリュームなんで、

メインイベント的なことを書き綴っていきます。

 

壊滅的に何か壊れた気がした19の私。

 

なんかもう、とにかく、ぜんぶ、

ぜーんぶどーでもよくなっちゃったんですよね。

 

もうこの世なんかどうせ自分とは関係ないし。

国の相談所も全然力かしてくれなかったし。

身内はみんな他人事扱いだし。

どんなに大勢の異性にモテても全然現実味ないし。

 

唯一、弟だけは気にかかる幸せになってほしい人でした。

 

けど!

 

もうそれさえ、私にはギブアップで。

 

この世とはおさらばじゃ感がMAXなんですよ。

 

で。

死出の旅に出ることにしましたw

 

不慮の事故とかで他界出来たらいいな、と虚ろに思って。

 

当時、隠し持っていたへそくりと、

父から問答無用で強引に奪い取ったお金との合計額で。

航空券が安くて、一番長く滞在できる貨幣価値の国を調べて。

 

ある東南アジアへ飛んでみました。

 

弟が気がかりだったけど、もうどうにもこうにも、

この世におなかいっぱい感が圧倒的に勝ってまして。

もう、高飛びしか思いつかなかったの。

 

その国にはジゴロと呼ばれるストリート男子がいっぱいいて。

到着するなり日本女性にわいわい寄ってきました。

 

みんなおメメぱっちりで背が低くて細め、ジャニーズみたいな感じで。

(わたしの好みではない)

日本女性に取り入ってお金や物をもらうのが仕事。

 

わたしはタクシーで安宿へ向かい、

ランニングと短パンでずっと屋台で座ってたり、

ビーチでぼーっと野犬と一緒に海眺めたりしてて。

 

抜け殻です。

完全にw

 

ある日、ジゴロの一人が道端に座っている私の横で、

ギター弾いて歌い始めて。

「あー、もうお金ないわー。ご飯も買えないわー」

(日本語)

とかへらへら言ってんの。

 

たかりでしょうけどね。

もうそんなのもどうでもいい私なので、

 

「へー。

なのにギター弾いて楽しそうだねぇ。

わたしもお金いけど、

生きるのもホントにいやだから、

楽しそうな君のほうがすごいねぇ」

 

と返したら。

 

ジャニーズ顔のジゴロが

 

泣きはじめましてね!w

 

「さみしいよ。。

かなしい。。」

 

ってね。

 

真っ黒に日焼けしてジゴロより貧相な服を着た、

もじゃもじゃ頭の死ぬ気でうろついている、

日本人に見えない日本人が、

道端でジゴロとお互いの人生相談をしているという

ちょっとフォトジェニックなシュールな絵面w

 

滞在一週間経つ頃には、

私の周囲にはジゴロの数が10人くらいになっててw

 

屋台のおばちゃんも「観光客価格」じゃなく、

「現地民価格」で私にご飯を食べさせてくれているし。

 

どこへ行くにもジゴロの何人かが、

タチの悪いジゴロから私を守るためにボディガードで付いてくる状態!

 

なに、、これ。

 

死出の旅が極めて安全なことになってるwww

 

この後、日本人代表みたいな事態になるとは思ってもいませんでした。。。

 

つづく

 

HALO 上松亜未

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母は手負いの虎だった5

 

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久々に手負いの虎シリーズです。

 

選択肢につながる話をしたいと思います。

 

小学校一年生の頃だったか。

夜、寝ていたら「いたっ!」と感じて起きたら、

泥酔した母が泣きながら私の手首に

包丁を切りつけていましてねw

 

私が目を覚ますと、今後は自分の胸をめがけて包丁を突き立てました。

 

ぐでぐでなので力入らず、いずれも軽傷。

 

わたしは自分の手首を見て

「このくらいの怪我は普段でもしたことあるから平気だ」

と思いました。

 

母もダンガリーシャツ着ていたのもあって、

1cm弱の深さに刃先が入ったくらいで、

それを確認して「あ、大丈夫だ」と思ったのを覚えています。

 

なんだろね。

うちだけ毎日ハロウィン。。

トリックが行き過ぎ。。。

 

子どもって、基本、選択肢がないのですよ。

 

どんなに過酷で命がけな暮らしだろうが、

人権なんてどこの話?って環境でも、

 

「ここにいるしかない」

 

のです。

 

外に飛び出すことも何度もありました。

 

なぜか追いかけてくる母の腰に、

鍵のついたキーホルダーが下がっていて。

暗闇の道で後ろから鍵の音がしゃんしゃんと追いかけてくるのは、

なんとも言えないホラー感でしたね。

 

追いつかれて咄嗟に振り払った時、

泥酔している母が路肩に倒れ。

頭がコンクリートにぶつかる鈍い独特な音がして。

 

「殺ってしまったか。。。」

 

と思ったこともありました。

幸いすぐ起き上がってきて。

 

どっちが怖いのかよくわかりませんでしたけども!w

 

逃げても無駄なんですよね、子どもだから。

 

働けない、保護者が必要、基本親権最優先。

 

「ここにいるしかない」

 

唯一、選択肢があるとしたら「死ぬか生きるか」くらいです。

 

。。。究極すぎですw

 

わたしも弟も、選択がない状況で、

ただ虚ろに戦場で生きていました。

 

日本の法律で認められている婚姻は

女性16歳、男性18歳と知り、

ただただそれを待ち。

 

私が16になった時、

私が小学校4年生の時にガチで出て行った父に

(それまでもほとんどいなかったけど)

「わたしと弟で二人暮らしをさせてくれ!」と頼みに行きました。

 

あっさりばっさり、怒鳴られて取り合ってもらえず。

 

今度は18になるのを待ち、再度トライ!

 

「おまえら出て行ったら

むつ(母)はどうなるんだ!母親だろう!」

 

と怒鳴り散らして終わりでした。

 

いやいやいやwww

それを言うならお前父親だろう。

それ以前にむつはおまえの妻だろう。

 

と言ってみましたが、

なんと。。。

 

「甘ったれるんじゃねぇ!車降りろ!!」

 

と道路の真ん中で降されまして。

 

もーほんとびっくりw

わたしと弟の周りにいる大人たちは、とことん弱すぎる。。

 

と改めて絶望しましたね。

 

何か取り返しのつかない部分が私の中で壊滅的に壊れた気がしました。

 

選択肢がある。

それだけでも本当に自由で素晴らしいことなのだと痛感し続けた子供時代。

 

自分には命しかない。

夢を描いたこともない。

逃げる場所もない。

ぐっすり眠れる日がない。

愛してくれる人がいない。

 

今、わたしは大人になり、

この時に願った全てがある。

 

今までに2回、

全ての希望が叶った瞬間を味わったことがある。

 

1度目は、愛され、家庭を持ち、子どもを授かって。

産めないと言われていた身体でも産めた時。

 

2度目は、世界の違う国を訪れ、

様々な人たちと関わり、

異国の大自然風景を見て暮らせた時。

 

今でも、

ご飯を食べる時。

犬を撫でる時。

仕事をする時。

お風呂に入る時。

寝るとき。

 

全てが叶っていく。

 

至福です。

奇跡です。

 

今これを読んでくださっているあなたはどうでしょう。

 

どれほどの選択を持っているでしょうか。

 

夢を選べる。

やるかやらないかを選べる。

寝るか寝ないかを選べる。

食べるものを選べる。

出かける先を選べる。

着る服を選べる。

一緒にいる人も個人的には選べる。

 

選択があるってすばらしい。

 

それが仮に、自分にとっては究極の選択であっても、

選べるってすごいことなんです。

 

 

HALO 上松亜未

 

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母は手負いの虎だった4

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ディープに綴るサバイバルサンプル、手負いの虎シリーズ4話目です。

 

今回触れる内容はユーモア適応外の事件が含まれます。

 

母は毎日泥酔しておりました。
よろよろですし。
呂律回らないし。
支離滅裂なことを叫んでは気絶したりしておりました。

 

もう、わたしも弟も

 

「うちだけ戦場」

 

という中で生死をさまよう日々に疲れ果てていて、

10代にして中身は老人のようでした。

 

そんなある日。

 

うちには昔、石油ストーブがありまして。

母はぐでんぐでんな割にコーヒー好きで。
石油ストーブの上にやかんで湯を沸かしていました。

 

夜、ストーブを消してかなりたってから。

ぐでんぐでんな母がストーブの傍で倒れました。

やかんもひっくり返りました。

 

幼い頃から強制的に鍛えられた

わたしの「危険度センサー」

瞬時にレッドアラートになるのがわかりました。

 

同時にその光景がスローに見えて、

正直

「ああ、、もういい加減にして」という

「うんざり」な感情が湧いてくるのもわかりました。

 

母は太もも全体に湯がかかった様子で、

床にうつ伏せになり悲鳴をあげています。
ストーブを消してからかなり時間が経ってはいましたが、

やかんのお湯はそうすぐには冷えない。

 

わたしは救急車の要請電話をかけながら、

着ているものを脱がずに風呂場へ行くように言いましたが、母は言うことを聞かず。


トイレに行くと言って這うようにトイレに行き、

コットンパンツをトイレの中で脱いでしまいました。

 

それを止めようと添えた私の手の甲に、

べたっと乗ったものは母の太ももの皮膚でした。
 

悲鳴をあげている母を湯船へ入れて水を注ぎ続け。

 

救急車が到着し、母の状態を確認した救急隊員の方は、

やけど患者を多く受け入れたことのある大病院へ救急の電話をして、

母の患部を冷やしながらストレッチャーへ乗せました。

 

その間、外では赤灯を回した救急車が停まっていて。

母と共にわたしも外へ出ました。

そこに広がっていた光景は。

 

まるで大道芸でも見物するかのように

丸く輪になって群れている大勢の近所の人たち。

 

まぁ、気になるよね。
何があったのか。

 

わたしはやけに静まりかえった気持ちのまま、

世の中がスローモーションに見える状態のまま、

救急車に運び込まれる母を見ながら、自分も乗り込むスタンバイをしていました。

 

その時。

 

幼子を連れて野次馬に来ていたおばさんが

「なにがあったの?って聞いていらっしゃいw」と

薄ら笑いで連れている幼子に言ったのでした。


子どもは言われた通りわたしのもとへ来て「何があったの?」と聞きました。

わたしは「怪我したけど、大丈夫」とだけ答えました。

 

その後、母は病院で数回にわたる輸血を伴う移植手術を受けることになり、

わたしは病院代にかなり振り回されることになるのですが。
その辺は省きまして。

 

数日後、姑(父の母)は近所の人たちに

「いかに嫁がダメな人間か」をお題にやけどの話を言いふらしたようで、

あの時、輪になって見ていた人たち全てが事情を知っていました。

 

近所の人たちはわたしのことを

「母親が大やけどした現場を見ていたっていうのに、

涙ひとつ流さず動揺したそぶりもなかったあの娘は、

キチガイの嫁の血を継いだおかしな子だね。

10代であんな子はいないよ。どっかおかしいんだよ。」

と口々に噂しました。

 

でもそれも祖母を通じて聞かされるだけで、

わたしと道端ですれ違う近所の人たちは距離を取り、

距離を取りながらもあからさまにひそひそするのみ。
わたしに面と向かって話をしてくる人はいませんでした。

 

わたしは誰にどんな解釈をされようが、

気分は良くないけれど、

一般大衆の群れはそんなものだとどこかで納得していて。

 

その納得とは。

 

群れた大衆心理では自分に実害がないことに対しても凶暴になりやすい。
その出来事自体には腹がたっているわけでもないので許すこともない。

という流れ。

 

さらに。

 

その凶暴さの根源。


それは

 

劣等感(引け目)

 

劣等感とは誰かと比べる事でしか

自分の存在(立ち位置)を

見つけられないときに増幅する感覚。

誰もが持って生まれている承認欲求。

 

ある意味、母は一人で群れることなく、

やたらとパワフルにこの大衆心理の凶暴発作を

毎日、我が子達に向けて爆発させていたのだなぁ、と。

 

だから、わたしはこれ知っているのか、と。

 

他者よりもマシ。
あの人はおかしい。
わたしは普通。

そんな戯言では埋まらない心の風穴。

 

それを満たす源は「自分が自分を」

素の視点で承認することでしか埋まらない。

 

劣等感、引け目は凶暴さの源です。
増せば増すほど、わたしは正しい、あの人が悪い、という役割が必要になり。
それはどんなに励んでも満ちることのない飢餓状態となります。

 

引け目があると、相手が自分よりタフなのではないか?と感じた途端、

 

「集団でやっつけるか?」

「傘下に入りゴマをするか?」

 

の二択になりやすい。

どちらも本来の自分ではない選択。

 

なにがあっても自分は自分であり。
そんな自分を受け止め、受け入れ。
状況に正面から丸腰で行動をしてみる。

 

誰かと向き合った時。

その人そのものを「ただ見るだけ」がスタートになり。
媚びることも。
批判することも。
謙ることもなく。

自分とその人をただ眺め感じられる。

 

それって、ものすごく楽なこと。

しんどい体験も、楽になる着地があるものです。


HALO 上松亜未

 

 

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母は手負いの虎だった3

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手負いの虎だった母について綴ることは、

こんな状況で30年くらい過ごしても、

結構、笑いの沸点低く、ヘラヘラと楽しく生きているわたしの例もあるから、

もし、毒親呪いで今も窒息悶絶している人がいたら、

どうか希望を持ってゆるんでね!という願いからです。

 

日本は笑うってどこか不謹慎だ!!みたいになるシーン多いじゃないですか。

 

でも、わたしはユーモア、滑稽さ、って救いになることの方が圧倒的に多いと思います。

 

1.2とディープにまじめに綴った手負いの虎シリーズではありますが。

戦友のような弟や、母の弟(わたしの叔父)と当時の話をするときは、

結構、ブラックな笑いになるものです。

 

たとえば。

 

叔父談(母の弟)

 

「上野の配達行くって言ったら、

むつ(母のあだ名)が一緒に乗っていくって言うからさ、

車の番がてら連れてったの。

 

車に乗る前に呑んだらしくてどんどんおかしくなってきてさ。

配達の後、不忍池でボート乗りたいって言い出して聞かないの。

 

仕方ないから乗ったんだけど、

まぁ、おかしいながらも最初ヘラヘラしてたのに。

 

急に真顔になってこっち睨んだと思ったら、

池にどぼーん!って飛び込んじゃってさぁ。。。

 

周りの船の人も協力してくれて引き上げたんだけど、どろどろで。

どうも入水自殺しようと思い立ったらしいんだけど、不忍池だよ〜?!

 

浅いし、どっちかっていったら沼なんだよ、あそこ。

帰りの車で助手席にドロドロ星人みたいなむつ乗っけて走って、

対向車の人が驚きすぎてて申し訳ないくらいだったよー。」

 

私&弟

『あ〜〜、その急に真顔ってのわかるぅ〜〜〜』

 

爆笑www

 

 

みたいなw

 

このパターンよくあったんですよ。

 

家族で車に乗ってる時に、急にドアあけて西部警察並みに転げ落ちてみる、とかね。

 

夜の道を歩いている時に、急に爆音で叫んで走りだすとかね。

 

3階の窓から飛び降りて下の幌にバウンドして地面に落ちるも無傷とか。

 

みんなでテレビ見てたら突如、昔の重いブラウン管テレビを父に向けてぶん投げて雄叫びとか。

 

父に掴みかかってネクタイ締め上げてこま結びになって、父がはさみ持って切ろうとしてる所を顎叩くとか。

 

もうね。

 

ジャッキーチェンか千葉軍団に弟子入りして!

 

って思いましたよ。

 

えげつないと言われる南米のドッキリ番組なんて、

むつに比べりゃかわいいもんですよ。

 

今思えば、絶対ネタ仕込んでただろ!wって思いますけどね。

 

HALO 上松亜未

 

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母は手負いの虎だった2

 

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幼き日、若かりし頃のわたしに浴びせかけられる

 

「わたしの子どもとは思えない」

「本当に嘘つきで嫌な人間」

「あなたは冷たい」

「売女みたいに男に媚び売って」

 

などの言葉を聞くたびに、

幼心なりに『うちの親、おかしいな』と感じました。

 
相当おかしい。

わたしの真実とも事実とも違うことを言われている。

そうわかっていても。

思っていても。

 
毎日、昼夜問わず、夜中に叩き起こされてまで、

どんな時でもそう言われ続けていると。

 
ふと

 

『わたしが悪い』と思い始めます。

 
どんなに深く傷つき、悲しく、孤独に打ちひしがれても。

2日に数時間あるかないかの。

ちょっと母からお酒が抜けて、会話や笑いが生まれたりする時。

それが嬉しくて、嬉しすぎて。

 
『母は苦しさゆえにあんなことをいうこともあるのだ。

なんとか力になって立ち直ってもらって、この人を喜ばせたい。』

という呪いがさらにかかってしまいます。

 
母は「わたしはお酒飲むこと以外は完璧」とよく言っていました。

 
しかし、家の中は吐瀉物と排泄物で汚れまくり、

わたしのバイト代はどんどん財布から抜かれて、

罵声を浴びながら電話の受話器で殴られ、

ようやく眠りにつくと叩き起こされて料理を作れと言われる。

 
眠りのないまま、朝、学校へ行き、帰りにバイトをして。

帰宅と同時に家中の汚物を掃除する。

 
手負いの虎と化した母。

 
「お酒を飲むこと以外は完璧」

 
本人は心からそう思っているのです。

 
かつては、すごく美人で歌がうまく、

料理も上手で、スタイル抜群で頭脳明晰だった自分を脳内キープして。

 
可哀想な母親と、母親を喜ばそうと奴隷化する子ども。

 
仮に、子どもが全人生を捧げて母を幸せにしようとしても、

それは難しいことです。

 

本人がギフトを受け取れない、

本人が立ち上がるだけの最初の一歩の回復を試みない、限り。

どんなに心を尽くしても全身全霊を捧げた方が先に壊れるだけ。

 
親から子。

子から親。

恋人でも。

親友でも。

どんなに痛々しく同情を感じた誰かであっても。

 
本人が「救われたい。そのために自分の足で立ち上がりたい」

と素直に悲鳴のような情熱と希望を認めない限り。

どんなに「命令」に答えても無駄なのです。

 
誰もが欠落を抱えています。

どんなに白歴史で生きていると胸を張っている人でも。

人には救いようのない欠落が備わっています。

 
それが人間であり。

人間らしさであり。

愛らしさ。

その人らしさ。

ユニークさ。

自由さ。

 
欠落を愛し愛おしみ。

 
自分にも他者にも、無駄な尽力を捧げるのではなく。

 
欠落を愛したら全て楽しくなることを母に気付かせるだけのわたしだったなら。

わたしも自分をここまで壊れさせずに済んだかもしれません。

(子どもだったから難しいねw)

 
でもね。

そんな自分、気に入ってるのです。

やろうと思ってやれることじゃない経験をしたなぁ、と。

人生は冒険だなぁ!と。

笑いながら火の粉をかいくぐって進むのも楽しいものです。

 
 
HALO 上松亜未

 

 

JUGEMテーマ:毒親

 

 

 

 

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母は手負いの虎だった1

IMG_7382.JPG

 

画像はスズメの卵です。

スズメは20gの体で、懸命にヒナを育てようとします。

野生の生き物は自然の育みを誰に教わらずとも、

子を敵から守り、自立に必要な知恵を授け、

その時が来たら突き放すかのように親は自ら離れていく。

 

そんな自然の育む姿は、時折、人間ではエラーを起こしてしまうようで。

感情と知恵が複雑なほどに成熟した生き物ならではなのかな、とも思います。

 

わたしの母はアル中でした。

 

すごい美人で成績優秀な母は16歳で半分ヤクザなような父に見初められ、

人身御供のように嫁にやられた人でした。

 

私立高校に通って将来の夢を見ていた少女は、いきなり自営業の長男に嫁ぎ。

そのなかでも、自分が耐えて頑張ればいつか夫は理解して愛してくれるのだろう、

と信じて姑姑の壮絶ないじめにも耐え、美しい手は荒れ放題に血が滲み、

眠る時間も少なく、体の弱いダメな嫁と言われながら、

一所懸命に(いつか愛されると信じて)働いたのでした。

 

父は略奪結婚のように迎えた母を大切にせず、

自分はすぐさま外に愛人を作って何かと家にいない人で。

 

まもなく。

 

母の父(わたしの祖父)は娘を嫁がせた会社に自分も勤めるようになり。

そこで大金を横領して会社を潰しかけました。

娘の嫁ぎ先の会社を。

 

女性として一番美しい時期に体も心もボロボロにして、

自営業の嫁ぎ先で人身御供のまま仕事に忙殺される母。

 

わたしがお腹に宿った時。

父は刑務所におりました。

 

「このまま産んで良いものか。おろそうか。。」

 

と迷った母の意識が不思議とオレンジ色の光とともにわたしにも残っています。

お腹の中のうちから記憶があるというのはどうやら本当のようです。

 

母は、子供を産めば夫が変わるのではないか?

子供ごと自分を大切に愛してくれるかもしれない。

 

そんな願いをこめてわたしを産みました。

ただし、望んでいた男の子ではありませんでしたが。

 

その5年後に弟が産まれました。

祖父祖母待望の後継です。

 

わたしが産まれても、弟が産まれても、

父は変わりませんでした。

祖父も祖母も変わりませんでした。

 

わたしが2歳の頃にはすでに母はアル中で。

呂律も回らないほど酩酊してわたしを罵る母が怖くて。

 

泣きながらおばあちゃん(母方)の家に電話をしようとすると、

「もし電話かけたら今ここで首を切って死んでやる」

と脅され受話器を置くことが続きました。

 

かわいそうな母を励まし、なんとかお酒をやめてもらって、

わたしを愛して欲しい、と幼いわたしは必死に母の味方であり続けました。

 

 

その頃のわたしには、

たとえわたしの人生の全てを捧げても母が幸せになるわけではない、

むしろ、悪化させることもある、

ということがわからなかったのです。

 

HALO 上松亜未

 

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